ホシサンの匠

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たくさんの種類の味噌・醤油がある中で、一年を通じて同じ味に仕上げることは、難しいことの一つといえます。味噌・醤油は、麹菌など微生物の恩恵を受けて完成されますので、季節の変化、特に温度や湿度などの環境の変化に極めて敏感です。味噌も醤油も、赤ちゃんのように素直な生き物ですから、しっかり愛情をもって、毎日まいにち手を加えてあげることが、何よりも大切です。


約15年近くこの仕事をしていますが、正直まだまだ経験が足りません。「理想の味」を追求するという意味では、麹という生き物と真に向き合う、本当に奥の深い仕事ですし、きっとたどり着くことのできない挑戦かもしれません。その難しい世界で、100年以上に渡り代々受け継がれてきたホシサン伝統の技術で、味噌・醤油という素晴らしい食品をお客様にお届けできることを、心から誇りに思っています。



創業当時より代々受け継がれているこだわりの技法を継承し、一つひとつの作業、一滴一滴に魂を込めて醤油をつくります。「伝統を重んじ、代々伝わる技法を守る」ことは、「昔ながらの味を伝える」私たち職人の大切な原点です。そして、もう一つ大切なことは、常に“お客様目線”で商品づくりに臨むこと。時代が変化すれば、求められる味や嗜好も変わっていきます。ホシサンも100年以上の歴史がありますが、それはお客様の信頼があってこそ。私たちは、お客様と共に歩むことを忘れません。ホシサンでは、伝統の製法を守りつつも、現代人の口に合った新しい醤油づくりにも挑戦しています。


味噌・醤油は歴史の深い伝統的な食品ですし、種類もたくさんありますので、なかなか一年、二年で身に付けることはとても難しいですね。経験豊かな先輩職人たちから、その熟練の技を日々学んでいく地道な作業といえます。その中で、味噌・醤油のあらゆる特性をしっかり知ること、どうやったら味噌がおいしく育ってくれるのか、味噌の成長が思わしくないとき、どうやったら元気になってくれるのか等、私自身、たくさんの成功と失敗を繰り返し、一つひとつ経験を重ねてきました。味噌はなんといっても“生き物”ですから、何よりも彼らの声に耳を傾けて、日々味噌から教えてもらうことが大切ですね。

昔から「一麹、二炊き、三仕込み」という格言があるように、味噌にとって、麹は命そのものです。麹が無事に育ってくれるよう、昼夜問わず、三日間かけて麹に手助けをしてあげます。それほど味噌は、とにかく繊細な生き物です。目、鼻、舌、指先など五感をフルに使って麹の声を聴き取るように、微妙な状態を見極め、温度は寒くないか、水分は足りているか等、やさしく見守って完成させます。長い月日をかけて、ようやく完成したお味噌を出荷する時は、毎回いつも本当に嬉しいものです。


皆さんも「熟成味噌」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、お味噌を長期間熟成させると、「塩かど」が取れ、荒さが無くなり、味にまとまりができてきます。時間をかけて糖が分解されますので、甘みは薄くなりますが、いわゆる“コク”があって“まろやかな”お味噌に仕上がります。 ちなみに、私たちは普段納豆を食べません。納豆菌も健康を手助けしてくれる大切なパートナーですが、その菌自体は個性が強いため、お味噌の菌を純粋に成長させるという意味では、本来の味を変化させる可能性があるためです。

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